
6 月 9 日水曜日、エルサルバドルでは以前より話題になっていた仮想通貨を法定通貨とする法案が議会の約3/4の票を獲得し可決されました
ビットコインを法定通貨として正式に採用することは世界初である為、期待が集まります
法案が可決されるとどうなるのか。
法案が可決され今後エルサルバドルでは公共料金、サービス等のあらゆるすべての支払いをbitcoinで支払うことが可能となります
つまり、現在エルサルバドル内で主流の通貨となっている米ドルと同等の権限をbitcoinが国家内で持つ事になります
また、bitcoinの交換にキャピタルゲイン税は不要とアナウンスしています
ブケレ大統領はこの法案の審議前に、ビットコインの採用が「金融サービスの浸透、投資、観光、イノベーション、経済の発展を我が国にもたらすだろう」とメッセージを発信しています
※エルサルバドルでは昨年すでに2つの観光スポットでビットコインを利用し、食料品や公共料金の支払いに暗号通貨の使用が可能な施設がありました
この法案に至るまでの実験的な意味合いがあったのかもしれません
この法案の背景と狙い
この法案に至った背景として、エルサルバドルは内戦の影響により自国通貨が機能しておらず、米ドルを主な通貨として利用しています
しかもエルサルバドルの国民の70%以上が銀行口座を持っておらず、国民が自由な取引を行えない状態でした
しかし、ネットワーク環境はある程度は整備されており、スマートフォン一つで自由に取引できる仮想通貨は非常に理にかなった選択だと言えるでしょう
エルサルバドルのビットコイン法が成功した場合、国はビットコインを、主権国家の状態で展開することができることを初めて実証することになります
住民の70%が銀行口座を持たない低所得国で 、米国を含むあらゆる場所でビットコインが使用できることを国が証明することが出来たとしたら、この余波は途上国や貧困国に大きなインパクトを与え世界を大きく変えることになるでしょう
【今後の動き】Bitcoinの支援
エルサルバドル政府はエルサルバドル開発銀行に1 億 5000 万ドルの信託を設定し、企業や個人が受け取るビットコインを市場価格で米ドルに交換します
このようにして、ビットコインの採用は国内で有機的な成長の促進を図ると公表しています
ブケレ大統領 は、キャッスル・アイランド・ベンチャーズのニック・カーター氏が主催するTwitter Spaces電話会議で、「信託基金の目的はお金を稼ぐことではなく、法定通貨をビットコインにするというこの決定を支援することだ」と述べた
【今後の動き】マイニング事業
活火山の多いエルサルバドルでは地熱発電が占める割合が全体の1/4を占めます
この風土を生かしクリーンエネルギーでマイニングを行う、巨大マイニング施設の計画を発表しました
すでに計画は始まっており、大統領はツイートで
「我が国のエンジニアから、火山から約95メガワット相当の地熱エネルギーを提供する新たな井戸を掘ったと報告があった。これを中心にしたビットコインマイニングセンターの設計を開始する。吹き上げているのは純粋な水蒸気だ新しい地熱井が掘られている」
と発言しており、今後の動向に目が離せません
参考記事
https://coinpost.jp/?p=252010
https://coinpost.jp/?p=251179
https://japanese.engadget.com/el-salvador-adopt-bitcoin-as-legal-tender-020513223.html
https://www.forbes.com/sites/theapothecary/2021/06/09/el-salvador-enacts-bitcoin-law-ushering-in-new-era-of-global-monetary-inclusion/?sh=6e3860a5bcb7